TigerVNC のインストール

TigerVNC のインストール

〜 CentOS8 版〜

2021-02-21 作成福島

TigerVNC の動作形態が変更になった。

TigerVNC の起動には root あるいは sudo の権限が必要になった。
いつものようにコマンド vncserver -list を実行すると。
vncserver has been replaced by system unit: Please read /usr/share/doc/tigervnc/HOWTO.md for more information.
の表示となる。
バージョン 1.10.1 では systemd の下で動作することになっている。
前 (確認できたのは 1.9.0 まで) は各ユーザが自分の権限で TigherVNC を起動できたが、それはもうできない。

すでに GUI でログインしているユーザはログアウトされるようになった。
なので、ssh 等のテキスト端末のログインを許可しないでこの設定をすると、悲惨な目に遭うと予想される。

0. インストール要件

項目内容備考

OS CentOS 8.3.2011 本稿記述時の最新版

Xwindow gnome 3.32.2 OS に付属のもの

TigerVNC のバージョン 1.10.1 本稿記述時の最新版

ユーザ 1 ID who -

パスワード password1 -

VNC ディスプレイ番号 2 TCP ポートは 5900 + ディスプレイ番号なので、
:2 の TCP ポートは 5902 番となる

VNC パスワード password2 VNC でログインするためのパスワード
今回は view-only password を設定しない

1. TigerVNC のインストール

$ su
# dnf install -y tigervnc-server
# dnf info tigervnc

インストール済みパッケージ
名前         : tigervnc
バージョン   : 1.10.1
リリース     : 9.el8_3
Arch         : x86_64
サイズ       : 849 k
ソース       : tigervnc-1.10.1-9.el8_3.src.rpm
リポジトリー : @System
repo から    : appstream
概要         : A TigerVNC remote display system
URL          : http://www.tigervnc.com
ライセンス   : GPLv2+
説明         : Virtual Network Computing (VNC) is a remote display system which
             : allows you to view a computing 'desktop' environment not only on
             : the machine where it is running, but from anywhere on the
             : Internet and from a wide variety of machine architectures.  This
             : package contains a client which will allow you to connect to
             : other desktops running a VNC server.

# exit

2. VNC を許可するユーザの作成

$ su
# useradd who
# passwd who
ユーザー who のパスワードを変更。
新しいパスワード: password1 ⏎
新しいパスワードを再入力してください: password1 ⏎
passwd: すべての認証トークンが正しく更新できました。
# su - who
/home/who/$ vncpasswd
Password: password2 ⏎
Verify: password2 ⏎
Would you like to enter a view-only password (y/n)? n ⏎
A view-only password is not used
ここでは、「view-only password」(見るだけで操作しない機能) を設定していない。
ファイル ~/.vnc/passwd (600) が作成される。
/home/who/$ cat > .vnc/config << EOF
session=gnome
securitytypes=vncauth,tlsvnc
desktop=sandbox
geometry=2000x1200
alwaysshared
EOF
/home/who/$ exit
# exit
$

3. VNC の許可設定とサーバの起動

$ su
# vim /etc/tigervnc/vncserver.users
下記行を追加する。
:2=who
Xwindow のディスプレイ番号 2 (TCP 5902) で
ユーザ who が VNC クライアントからの接続を待ち受ける設定。
# systemctl enable vncserver@:2 # ← OS 起動時に有効にする場合
# systemctl start vncserver@:2
# exit
$

項目		内容	備考
OS		CentOS 8.3.2011	本稿記述時の最新版
Xwindow		gnome 3.32.2	OS に付属のもの
TigerVNC のバージョン		1.10.1	本稿記述時の最新版
ユーザ 1	ID	who	-
	パスワード	password1	-
	VNC ディスプレイ番号	2	TCP ポートは 5900 + ディスプレイ番号なので、 :2 の TCP ポートは 5902 番となる
	VNC パスワード	password2	VNC でログインするためのパスワード今回は view-only password を設定しない